所有はコストであると心得る
DIYにハマり始めると、どうしても自分の工具を揃えたくなるものです。
しかし、使用頻度の低い高価な工具を所有することは、スペースとメンテナンスコストがかかります。
特にスライド丸ノコや卓上ボール盤といった大型機材は、素晴らしい精度を出せる反面、日本の住宅事情では収納場所に困り、騒音問題で使う機会も限られます。
年に数回しか使わない機材のために、貴重な居住スペース(家賃)を払い続けるのは合理的とは言えません。
現代はシェアリングエコノミーの時代です。
必要な時だけ、プロ仕様のハイスペックな機材を借りて使い、終われば手放す。
この工具のクラウド化こそが、スマートで身軽なDIYerの新しい常識です。
コーナン、カインズ…ホームセンターは巨大な道具箱
では、具体的にどこで借りるのが正解でしょうか。
最も身近で頼れるのが、コーナンやカインズといった大手ホームセンターが提供するレンタルサービスです。
仕組みは大きく分けて持ち帰りレンタルと店内工作室での利用の2パターンがあります。
- 持ち帰りレンタル(自宅でじっくり作業)
コーナンでは基本料金(2泊3日)で330円〜という破格の安さで提供。
カインズやコメリでは、プロ仕様のハイパワーモデルもラインナップされており、購入前の性能テストにも最適です。 - 店内工作室利用(騒音・粉塵からの解放)
多くの店舗に併設されているDIY LABOやカインズ工房。
材料を購入すれば工具やスペースを無料で使えるケースが多く、騒音を気にせず作業できます。
特に持ち帰りの場合、レンタル期間を延長できる店舗も多いため、週末を使った大型プロジェクトでも焦らず作業を進めることが可能です。
まずは近所のホームセンターがどのようなラインナップを揃えているか、Webサイトでチェックしてみましょう。
工作室こそが最強の時短ツール
私が特に推奨したいのが、購入 → その場でカット&加工 → 自宅では組み立てるだけというワークフローです。
自宅でのDIYで最も気を使うのが騒音と粉塵(木屑)の処理ですが、工作室ならこれらを気にする必要がありません。
- 工具利用が基本無料
その店舗で材料を購入すれば、電動ドリルやサンダーなどの貸し出しが無料になる店舗がほとんどです。 - 持ち込みもOK(有料)
最近では、他店で購入した材料や自宅の不用品を持ち込んで作業できる有料レンタルスペースを提供する店舗も増えています。 - プロの切断機が使える
工作室にある大型切断機や、プロによるカットサービス(1カット数十円〜)を利用すれば、手作業よりも遥かに正確な直角が出せます。
切る作業を店舗で終わらせてしまえば、自宅の床が木屑まみれになることもなく、掃除の手間が劇的に削減されます。
これは単なる場所貸しではなく、掃除と近隣トラブル回避の時間を買っていると考えるべきです。
賢い使い分けの基準
すべての工具をレンタルにする必要はありませんし、すべてを買う必要もありません。
手元に置くべきものと、借りるべきものの境界線は起動の手軽さと使用頻度にあります。
以下のチェックリストを参考に、投資の判断を行ってください。
- 所有すべきモノ
インパクトドライバー、手鋸、サンダー、メジャーなど。
これらは家具のメンテナンスや補修で日常的に使うため、すぐに取り出せる場所に置くべきです。 - レンタルすべきモノ
丸ノコ、スライド丸ノコ、トリマー、振動ドリルなど。
さあやるぞと気合を入れないと使わない工具や、特定の工程でしか出番がない工具は、レンタルのほうが最新機種を使えて経済的です。
所有欲を満たすことよりも、成果物のクオリティと、制作プロセスの快適さを優先する。
それが、限られた時間と空間で最大限のアウトプットを出す、デザイナー流のDIY術です。